戦略・戦術シミュレーションゲームに役立つ地政学の解説として、アルフレッド・マハンの海軍戦略理論を事例にとりあげました
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地政学 アルフレッド・マハンの海軍戦略理論  

アルフレッド・セイヤー・マハン(米 1840〜1914)
 
米国海軍将校であるマハンは『海上権力史論(1890年)』など多数の著作を残したが、当時、米国の直面
した問題にひとつの回答を与えた。
その問題とは、「太平洋の向こうにはアジアが存在する。この旧大陸の一角は、すでに欧州によって分割
統治されている。これに米国が介入するにはどうするべきか?」であった。
そのマハン理論とは次の通りである。
 
1.海洋を制するものは世界を制する
2.いかなる国家も大海軍国と大陸軍国を同時に兼ねることはできない
3.シーパワーを得るためには、その国の「地理的位置」「自然的構成」「国土の広さ」「人口の多少」
  「国民の資質」「政府の性質」の6条件が必要である
 
現在、海軍を有する国は多かれ少なかれ、マハンの影響を受けている。秋山真之参謀もマハンの教え子の
ひとりであったと伝えられている。
米国の外交戦略は、その後の歴史を見れば、ほぼマハンの示した方向へ進んだことは疑いようがない。
マハンの考えでは、世界における典型的な海軍国は英国であるとして、次に米国が世界の海軍国になる
だろうと予測した。そして、そのためには次のことをなさねばならないと主張した。
 
1.大海軍の建設
2.海外海軍基地の獲得
3.パナマ運河の建設
4.ハワイ王国の併合
 
米国はマハン理論を実証すべく動き始める。
その後の歴史的流れは次の通りである。
 
1898年 クーデターによりハワイ王朝を倒し、共和制を敷いた後、併合
       米国船メイン号の爆沈事件を理由に西(スペイン)と開戦
       キューバを独立させて保護国化し、グアンタナモ軍港を獲得
       西領プエルトリコ、グアム、フィリピンを手に入れる
1903年  パナマをコロンビアより独立させる。パナマ運河を建設開始、1914年 完成
 
マハン理論と米国太平洋西進政策
※米西戦争は1898年に始まっていますが、グアンタナモを獲得したのは1901年です。
  グアム、フィリピンを得た年は開戦時と同じにしてあります。
  パナマに対する独立支援は1873年から続けられています。
 
1890年に「海上権力史論」が発表されてから、1915年までの25年の間に、米国はキューバー、プエルトリコ
パナマ、ハワイ、グワム、フィリピンを一気に手に収めた。そして太平洋の覇権を打ち立てた後、旧大陸へと
介入する機会をうかがっていた。
 
ところが、日本も同じように1890年から1915年までの25年間に、台湾、南樺太、朝鮮半島、小笠原諸島を
経てミクロネシアを手に入れていた。日米双方の対決は不可避と判断した米国は、英国に圧力をかけて日英
同盟を破棄させ、ワシントン軍縮会議、ロンドン軍縮会議で、日本海軍の削減をはかった。
 
 
 
 
 
 
  
 
 
 
 
 
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